QIプロジェクト2014|ホーム画面
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日本病院会のQIプロジェクト(QI推進事業)は、厚生労働省による「平成22年度 医療の質の評価・公表等推進事業」の委託協力3団体の一つに日本病院会が指定され、30病院が参加、1年の協力期限が終了したことから、厚生労働省事業を日本病院会として引き継ぎ、会員病院の医療の質を向上させるプロジェクト事業として再出発したものです。平成23年度は参加の意向を示された85病院、そして平成24年度は145病院を対象とし、事業規模が拡大してきました。測定したQI指標は、厚生労働省の事業に参加した折に決定した、患者満足度や死亡退院患者率など11種類を中心に、精神・療養病床を有する病院では別のQI指標を用いています。
QI推進事業は、往々にして病院間のベンチマーク的な横軸による比較を連想しがちですが、そうではありません。各病院の役割や機能、地域特性や患者属性などの交絡因子を調整する方法が満足するレベルまで精緻化されていない現在、QIの多くは病院間の医療の質を比較するには不適切です。このため「各々の病院が自院のデータを経時的に公表しながら、向上のためのあらゆる努力をし、結果として医療の質を改善すること」が第一の目的と考えます。つまり、自院でQIの数値を時系列的に追って行くのです。自院のパフォーマンスを数値で公表すると病院はみるみる変わります。自分達の取り組み(科ごと、医師ごと、病棟ごとのパフォーマンス)を数値で“見える化”、可視化することが改善の原動力になります。
医療の質の評価・測定事業は、諸外国で行われているように、本来は国が推進すべきものと思います。たとえば、英国などではQIの数値をクリアした病院に診療報酬を加算するP4P〈pay for performance〉を採用しています。わが国においても、各施設におけるQIの改善活動自体が評価されるような政策をとれないものかと愚案するところです。

QI委員会・委員長  福井次矢



2014.8.2 病院長・幹部職員セミナー 福井次矢先生講演資料
「Quality Indicator(QI)を用いた医療の質管理」 PDF

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