日本病院会正副会長|2022年頭所感

一般社団法人日本病院会

新しい医療体制を目指して

 明けましておめでとうございます。
 昨年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、菅政権から岸田政権へバトンタッチが行われました。さらに岸田総裁の下で、衆議院選挙が行われ、自由民主党は議席を減らしたものの単独で過半数の議席を確保しました。
 しばらくは、岸田政権が続くものと思われます。さて2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査を四半期ごとに行い、引き続き2021年度も上半期の経営調査を行わせて頂きましたが、まだまだ2019年度の経営収支には戻っていないようです。
 ご協力いただきました会員施設の皆さま方には、心から感謝申し上げます。皆さまのご協力のおかげで都道府県の補助金に加え、緊急包括支援交付金の支給が、2020年から2021年にかけて行われることになりました。全ての医療施設が救われたわけでは無いと思いますが、今後の地域医療を継続していくためには必要な手当だったと思っています。
 今回のコロナ対応を教訓に、2024年度からの第8次医療計画には、6番目の事業として新興感染症が加わり、5疾病、6事業となる事が決まりました。
 さて、外来での時限的なオンライン診療や処方に関しては、2022年度診療報酬改定では積極的に取り入れて行く事になりそうです。また、外来機能報告制度が始まり、特定機能病院、一般病床200床以上の地域医療支援病院に加え、医療資源を重点的に活用する外来を有する200床以上の病院も、手上げをして地域で認められれば、紹介状無しの初診患者に対して、定額負担に加え、さらに2000円預かって初診料の2140円から控除する事になりますので、ご用心ください。
 本年も、医療機能の分化、連携を推進し、地域完結型医療を推し進めてまいりましょう。

島 弘志
一般社団法人 日本病院会 副会長 島 弘志


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